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発表されなかった「あの瞬間」が語る上海ディズニーの未来

2026年6月、上海ディズニーリゾートは開園10周年という節目を迎えました。

ファンコミュニティの間では、この記念日に向けて静かな——しかし確かな——期待が高まっていました。「今度こそ、歴史が動くかもしれない」。そう感じていた方も多かったのではないでしょうか。

ところが、多くの人が待ち望んでいた「あの発表」は、ついに実現しませんでした。今回は、その経緯と、それでも見え隠れする上海ディズニーの未来について、丁寧に紐解いていきます。

夕暮れに輝く上海ディズニーランドのエンチャンテッド・ストーリーブック・キャッスル
© Disney

期待されていた歴史的発表——その正体とは

今回の10周年に向けて、ファンの間で囁かれていたのは上海ディズニーリゾートへの「第2ゲート(第2テーマパーク)」建設の正式発表でした。

この噂は、一部のマニアックなコミュニティにとどまらず、テーマパーク業界の主要なメディアや識者たちも公然と取り上げるほどの広がりを見せていました。

背景には、ディズニーが現在進めている世界的な拡張ラッシュがあります。昨年にはアブダビへの全く新しいディズニーランドリゾートの建設計画が発表されており、「次は上海」という観測が強まっていたのです。

第2パークのコンセプトとして、ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーや東京ディズニーシーに類するもの、あるいは中国独自のまったく新しいテーマを持つパークなど、さまざまな可能性がファンの間で議論されていました。

アニバーサリー当日、発表はついに訪れなかった

青空を背景にそびえ立つ上海ディズニーランドのエンチャンテッド・ストーリーブック・キャッスル
© Disney

10周年イベントが幕を開けると、ファンが期待していた発表は、ついに行われませんでした。

もちろん、アニバーサリー自体は華やかなものでした。10年間の成長の軌跡を称え、現在進行中のプロジェクトも紹介されました。

しかしファンたちの間では、「発表がなかった」という事実そのものが最大の話題となり、SNS上では「では、いつ発表されるのか」という声が次々と上がりました。

それでも残ったヒント——「複数日滞在型リゾート」という言葉

上海ディズニーランドのキャッスル前でポーズをとるミッキーマウスとミニーマウス
© Disney

ただ、完全な沈黙だったわけではありません。発表の代わりに、注意深く聞けば意味深長な言葉がありました。

上海申迪集団(Shanghai Shendi Group)の幹部は、上海ディズニーリゾートとその周辺エリアを「複数日にわたって楽しめる真の滞在型デスティネーション」へと発展させていく計画について言及しました。

「複数日滞在型デスティネーション」を実現するためには、通常、複数のテーマパークの存在が不可欠です。フロリダ、パリ、日本など、ディズニーが世界で展開する強力なリゾートはすべて、複数パークの組み合わせによってゲストの長期滞在を実現しています。この言葉を「否定」ではなく「予告」と捉えるファンが多いのも、無理のないことかもしれません。

第3・第4ホテル建設が示す、静かな野望

さらに注目すべきは、言葉よりも「行動」が物語っていることです。

10周年のアニバーサリーに合わせて、リゾート内に建設中の第3ホテル「Disney Enchanted Star Hotel(ディズニー・エンチャンテッド・スター・ホテル)」の名称が正式に発表されました。2027年冬のオープンを予定しており、400室規模で、上海の20世紀初頭の建築様式にインスピレーションを得たアール・ヌーヴォー調のデザインが採用されます。

さらに、この第3ホテルがまだ建設中であるにもかかわらず、ディズニーはすでに数ヶ月前に第4ホテルの建設計画も発表していました。

ホテル名ステータス
Shanghai Disneyland Hotel営業中
Toy Story Hotel営業中
Disney Enchanted Star Hotel2027年冬オープン予定
第4ホテル建設計画発表済み

ディズニーが通常、これほどの速いペースでホテルの客室数を増やすのは、それだけ将来の来場者数の大幅な増加を見込んでいるからにほかなりません。

10年間の歩みが証明すること

2016年6月16日に開園した上海ディズニーランドは、世界最大のディズニーキャッスルを擁し、中国のゲストに向けて設計された、ディズニー史上最も野心的なパークのひとつとして幕を開けました。

それから10年、拡張はほぼ継続的に行われてきました。

ファンが「拡張への期待」を抱くのは、決して根拠のない夢想ではありません。この10年間のパターンが、それを裏付けているのです。

ディズニーファンが今、本当に問うべきこと

「第2パークは来るのか、来ないのか」という問いは、もはや本質的ではないかもしれません。

複数のホテル建設、新エリアの相次ぐ開業、そして「複数日滞在型デスティネーション」という公式の言葉——これらを総合すると、拡張そのものはすでに進んでいるということが見えてきます。

本当の問いは、「ディズニーと上海申迪は、すべての準備が整った段階でより大きな発表を行うために、あえて今は語らないのではないか」ということです。

上海ディズニーリゾート10周年では、多くのファンが期待していた第2テーマパークの発表は実現しませんでした。しかし、「複数日滞在型デスティネーションへの発展」という公式発言、第3・第4ホテルの建設計画、そして10年間の絶え間ない拡張の実績を踏まえると、リゾートの未来は決して閉じていません。発表がなかった沈黙もまた、何かを示唆している——そう感じるのは、世界中のディズニーファンに共通する直感ではないでしょうか。

EDITOR’S VOICE
個人的には、発表がなかったことよりも「複数日滞在型デスティネーション」という言葉の方が、むしろ心に残りました。ディズニーが公式の場で使う言葉には、常に意図があると思っています。上海の次の10年が、どのような景色になるのか——静かに、楽しみに待ちたいと思います。
REFERENCE本記事の作成にあたり、以下の記事を参考にさせていただきました。
disneyfanatic.com
ドリームジャーナル編集部 S
ドリームジャーナル編集部 S
東京・海外パーク合わせて通算500回以上、世界6つのディズニーリゾートを制覇したディズニーフリーク。パークの空気感、限定グッズの魅力、映画の深い考察まで、大人のディズニーの楽しみ方をお届けします。
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