2年に一度、ディズニーの未来がまとめて姿を現す場所があります。それが、公式ファンイベント「D23」のウォルト・ディズニー・イマジニアリング展示です。
2026年のパビリオン「Imagineering: Horizons」は、あの「カルーセル・オブ・プログレス」をモチーフにした構成でした。世界中で進行中のプロジェクトを、模型やコンセプトアートとともに一巡りできる贅沢な空間です。
東京のスペース・マウンテンからフロリダのピストン・ピークまで、気になる話題を海外メディアの現地レポートを参考にしながら、順にご紹介します。
アブダビの新パーク計画
パビリオンを時計回りに巡ると、最初に迎えてくれるのは開発中のアブダビ・リゾートでした。まだ映像による予告のみの展示ですが、その存在感は確かなものです。

アラブ首長国連邦・アブダビに誕生予定の新パークは、ディズニーにとって世界7番目のリゾートとなる大きな一歩です。まだ設計段階ながら、その規模と国際的な広がりに期待が高まります。
東京ディズニーランドのスペース・マウンテン
日本のファンにとって、今回もっとも見逃せないのが東京ディズニーランドのスペース・マウンテンです。堂々とした建築デザインモデルが展示されていました。

新しいスペース・マウンテンは、既存のアトラクションを解体したうえで一から建て直されるものです。最新のローラーコースターと特殊効果を備え、正式名称は「スペース・マウンテン:アースライズ」になると発表されました。
オープン予定は2027年。トゥモローランド・プラザの前には、新たなスパイア(尖塔)のアイコンも登場するそうです。
乗り物本体のマケットも公開されました。シルバーメタリックのロケット型車両が3セクション連結され、青いハーネスのシートが並びます。

先頭車両にはピンクからレッドのアクセントが効いていて、洗練されたフォルムです。長く愛されてきた名アトラクションが、どんな姿で戻ってくるのか楽しみですね。
シュガー・ラッシュのアトラクションも
東京にはもうひとつ、大きな変化が予定されています。既存のバズ・ライトイヤーのアストロブラスターを、映画『シュガー・ラッシュ』の世界にリテーマするのです。

展示では、VRヘッドセットを使った開発の様子が映像で紹介されていました。イマジニアたちがゲームの世界「シュガー・ラッシュ」を拡張し、このアトラクションのために12体のオリジナルキャラクターを新たに生み出したそうです。
ディズニー・アドベンチャー・ワールドとクルーズライン
パリのディズニーランド・パリで生まれ変わった「ディズニー・アドベンチャー・ワールド」には、『ライオン・キング』をテーマにしたフルームアトラクションが計画されています。

今年は、ショーシーンのためのブラックライト習作模型という、開発途中ならではの貴重な一枚が披露されました。こうした制作段階を垣間見られるのは、イマジニアリング展示ならではの醍醐味です。アフリカのサバンナ風ジオラマや、ライドビークルのマケットも並んでいました。正式なオープン日はまだ発表されていません。
新クルーズ船「ディズニー・ビリーブ」
ディズニー・クルーズラインの新船「ディズニー・ビリーブ」も、告知展示として登場しました。

船の丸窓を模した展示台には「SOMETHING NEW IS ON THE HORIZON(新しい何かが水平線の向こうに)」の言葉が。モニターにはラプンツェルらしき映像も映り、期待をそっと予感させる演出でした。
マーベルとスパイダーマンの新エリア
香港ディズニーランドには、アベンジャーズをテーマにしたドロップタワー型アトラクションが計画されています。今回はエリア全体を含む大きな模型が公開されました。

これはディズニーとして2つ目のマーベル系ドロップタワーです。香港の施設は「スターク・エキスポ」をテーマにした広いエリアの一部となり、スパイダーマンを含む複数のキャラクターが登場する予定です。
上海のスパイダーマン・テーマランド
そのスパイダーマンは、上海ディズニーランドに新しいローラーコースターとともにやってきます。

ディズニーは「スパイダーマン・テーマランド」と呼んでいますが、現時点で発表されているのはスリルライドが中心の比較的小さなエリアのようです。今後の続報に注目したいところです。
カリフォルニア・アドベンチャーの新プロジェクト
ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーは、今年のパビリオンでも大きな面積を占めていました。アベンジャーズ・キャンパス、アバター、そして『リメンバー・ミー』の3つが揃います。

最大の目玉は、すでに建設が進み2027年オープン予定のアベンジャーズ・キャンパス拡張です。「スターク・フライト・ラボ」と、Eチケット級の「アベンジャーズ:インフィニティ・ディフェンス」という2つのアトラクションが加わります。
スターク・フライト・ラボは、クーカアーム式の乗り物でスタークの実験施設を駆け巡る体験になるとのこと。ガントレット型のグッズ展示もありました。
2つの新アトラクションと屋外のドリンクキオスクが加わることで、マーベルエリアはおよそ2倍の広さに拡張されます。
アバター・デスティネーション
続いて注目されたのが、新しいアバターのアトラクションです。「アバター・デスティネーション」という少し不思議な名前で呼ばれています。

ハリウッド・ランドの一角を引き継ぐ形で、大型のボートライド型アトラクションが登場する見込みです。青白く発光するパンドラ風の岩山や滝を再現した岩組みモデルは、思わず見入ってしまう美しさでした。

今年のイマジニアによれば、このライドシステムは上海ディズニーランドの「カリブの海賊」のために開発された独自のボートシステムをベースにするそうです。模型にはディズニーランド・モノレールをエリアに組み込む構想も見て取れました。
『リメンバー・ミー』のアトラクション
待望されている『リメンバー・ミー(原題Coco)』テーマのアトラクションも登場しました。今回は、エリアに設置される新しい像のマケットが中心です。

像のモデルはミゲルの高祖父ヘクター。このことから、ライドは2017年公開の映画の出来事の後を描くものになると考えられます。ゲストは像を眺めるだけでなく、大切な思い出を投稿でき、それが新アトラクションの基礎に組み込まれるという素敵な仕掛けもありました。
アニマルキングダムの新エリア
ウォルト・ディズニー・ワールドのアニマルキングダムには、「トロピカル・アメリカズ」という新エリアが拡張されます。まず紹介されたのはインディ・ジョーンズです。

かつての「ダイナソー」をリテーマするこのアトラクションのファサードは、マヤ・アステカ調の神殿廃墟。苔や風化の表現まで作り込まれた模型は、見応えたっぷりでした。
『ミラベルと魔法だらけの家』のアトラクション
同じトロピカル・アメリカズには、『ミラベルと魔法だらけの家(原題Encanto)』をテーマにした大型アトラクションが建設中です。

アニマトロニクスやライドビークルのマケットが展示され、手前にはカピバラのフィギュアが愛らしく置かれていました。魔法だらけのカサ・マドリガルの世界が、どんな体験になるのか気になります。

ショーシーンの模型には、カラフルな紙飾り(パペルピカド)や黄色い椅子、タイル装飾のアーチが再現され、上部にはライドシステムの軌道も見えました。細部までマドリガル家の温かみが息づいています。
トロピカル・アメリカズのカルーセル
このエリアには、新しいテーマのカルーセルも加わります。ディズニーの動物たちを様式化した彫刻に乗れるというユニークな趣向です。
『モアナと伝説の海』のプアや、『くまのプーさん』のイーヨーなど、人気キャラクターの動物たちが並びます。いくつかのマケットが展示されていました。
マジックキングダムの大型計画
今年のパビリオンで文句なしに最大の模型が、マジックキングダムに登場する『カーズ』テーマの新エリア「ピストン・ピーク」です。

「ピストン・ピーク国立公園」と名づけられたこのエリアは、クラシックな「リバー・オブ・アメリカ」に代わって作られます。名川の消失を惜しむ声も多かった決定だけに、イマジニアたちの力の入れようが伝わってきます。
雪山・滝・ログハウスが精巧に再現された巨大模型は本当に美しく、「ネイチャーズ・ワンダーランド」といった往年の名体験へのオマージュも感じられます。失われるものがあったとしても、これほど質の高いものが生まれるなら、という気持ちにさせてくれる完成度でした。
カルーセル・オブ・プログレスの刷新
同じマジックキングダムの「カルーセル・オブ・プログレス」も、大規模なアップデートのため現在クローズしています。

今回のアップデートでは、ウォルト・ディズニーのアニマトロニクスがホストとして加わり、各シーンの時代設定も現代に合わせて刷新されるそうです。展示では父と母の衣装や、犬のローバーのアニマトロニクスも披露されました。
ヴィランズ・ランド
D23 2024で発表されたヴィランズをテーマにした新エリアも紹介されました。

発表から2年経ちましたが、今回の展示は2本の不気味な木のジオラマとコンセプトアートが中心でした。紫色の枯れ木の演出は雰囲気十分。続報が待たれるプロジェクトのひとつです。
ハリウッド・スタジオとギャラクシーズ・エッジ
ハリウッド・スタジオに計画中の「モンストロポリス」も展示されていました。『モンスターズ・インク』の世界をテーマにした新エリアです。

こちらも今回は、モンスターの小さな彫像とコンセプトスケッチが中心の控えめな展示でした。ヴィランズ・ランドと同様、大きな発表は今後に持ち越しといった印象です。
アンゼラン・クリーチャー・ワークショップ
パビリオンの最後を飾ったのは「アンゼラン・クリーチャー・ワークショップ」。スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジの未来の追加要素になるかもしれない、エイリアン型アニマトロニクスたちです。

SF工房風のセットに並ぶ小柄なアンゼラン種族は、なんとも愛嬌があります。こうした「生きている」要素こそ、ギャラクシーズ・エッジをより本物の目的地らしく感じさせてくれるものです。
さらに注目なのが、アニマトロニクスのフューゴとグローグーが接客する軽食スタンド「Hugo’s Sweets & Fizz」です。まだパーク導入は決まっていないそうですが、実現を願わずにはいられません。
micechat.com
D23 2026のイマジニアリング展示では、東京のスペース・マウンテン刷新やアバター、ミラベル、カーズなど、世界中の新プロジェクトが一堂に会しました。模型や制作段階のスタディまで見られる貴重な機会で、これからのパークの姿にわくわくさせられます。

