今年のD23 Expoは、ウォルト・ディズニー・ワールドやディズニーランドといったアメリカの2パークが注目されがちです。けれど、本当に驚くような大発表は、東京・パリ・香港・上海といった海外パークから飛び出すかもしれません。
開発スケジュールの巡り合わせを見ていくと、いくつかの海外パークがちょうど「次の一手」を明かすタイミングにさしかかっています。ここでは、そんな2026年のD23 Expoで発表がありそうな内容を、パークごとに丁寧に見ていきます。
なぜ海外パークが大発表の主役になるのか
理由はシンプルで、開発スケジュールの巡り合わせにあります。ディズニーランド・パリは「ディズニー・アドベンチャー・ワールド」の再開業を終えたばかりで、次に控える大型案件はライオン・キングのエリアくらいです。
東京も同様で、ファンタジースプリングスが開業から数年を経てディズニーシーの集客を牽引し、トゥモローランドは2027年春の刷新を目前に控えています。香港と上海は、アメリカのどのパークよりもプロジェクトが先行しています。

一方、ウォルト・ディズニー・ワールドとディズニーランドは前回のD23 Expoで少なくとも2030年までの計画を出し切っています。海外パークには2028年以降の開発予定がほとんどなく、今年こそがそれを埋める好機なのです。
アメリカの2パークは既知情報の詳細を埋める段階。対して海外パークは、誰も予想しなかった「大発表」が飛び出す可能性を秘めています。
東京ディズニーリゾートに注目が集まる理由
海外パークの中でも、私がとりわけ注目しているのは東京ディズニーリゾートです。世界で一番好きなパークであることに加えて、いま大きなニュースが動きそうな「気配」が最も濃いからです。

これまで東京ディズニーリゾートは、来園者の大半が国内からという事情もあり、海外客をあまり意識してきませんでした。けれど、その姿勢は少しずつ変わりつつあります。
運営会社であるオリエンタルランドは、海外からの来園者が高単価であることに着目し、価格戦略を見直してきました。そしてD23のようなディズニーのショーケースに、より積極的に参加するようになったのです。
パークパネルで発表すれば、アメリカのファン全員の目に触れます。同時に、情報感度の高い日本のファンが見逃すこともありません。ディズニーとオリエンタルランドが足並みをそろえた今、東京の新情報への期待は高まる一方です。
東京ディズニーシーの拡張予想
ポートディスカバリーの拡張
東京ディズニーシーのアクアトピアは、2026年9月14日に永久クローズすることが発表済みです。ただ、その後に何が来るのかは、いまだに何も明かされていません。

とはいえ、この発表は突然のものではありませんでした。一年前にオリエンタルランドが投資家向けに公開した長期経営戦略の中で、アクアトピアの後継施設とポートディスカバリー拡張のコンセプトアートが披露されていたのです。
ディズニーシーは何よりも収容力を必要としています。タイミング的にも、アクアトピアの後継発表は2026年のD23 Expoで来る可能性が高いと私は見ています。
ビッグバンドビートの後継ショー
ブロードウェイ・ミュージックシアターで愛された「ビッグバンドビート」は、昨年9月に幕を下ろしました。恒久的な後継ショーはまだ発表されていませんが、開発中との噂はSNS上で流れています。

おそらく登場は25周年が終わる2027年春以降。海外向けのステージショーはニッチな話題なので大発表になるとは言い切れませんが、見どころのある新ショーであれば、海外パークの短い紹介コーナーで取り上げられるかもしれません。
マーメイドラグーンシアターの新情報も期待したいところですが、こちらは正直あまり望みは薄いところ。ただ2027〜2028年にかけて複数のショーが登場する可能性はあります。
東京ディズニーランドのトゥモローランド刷新
東京ディズニーランドのトゥモローランドでは、総投資額7億ドルを超える2つの「再構築」ライドが発表されています。
シュガー・ラッシュの新アトラクション
1つ目は、人気の「バズ・ライトイヤーのアストロブラスター」に代わって登場する、映画『シュガー・ラッシュ』を題材にした屋内インタラクティブ体験です。

ゲストはラルフとヴァネロペと力を合わせ、キング・キャンディが生み出したシュガー・バグを元の可愛いお菓子に戻していきます。2027年4月に、2億ドルをかけて開業予定とされています。
スペースマウンテン:アースライズ
2つ目が、拡張された広場とともにトゥモローランドを刷新する「スペースマウンテン:アースライズ」です。屋内ローラーコースターというコンセプトはそのままに、性能と演出が大幅に強化されます。

EPCOTの「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:コズミック・リワインド」に近い、大きな重力ビルを備えたストーリー性のあるコースターになると見られています。従来のスペースマウンテンとはまったく異なる体験です。

開業は同じく2027年春、費用は5億ドル。これは現時点でディズニー史上最も高額なアトラクションになります。両アトラクションの正式名称や新たなコンセプトアート、内部映像の公開に期待したいところです。


アドベンチャーランドの再開発という噂
D23 Expoの余韻の中で、もう一つの発表が落ちてくるのが恒例です。今回それにあたりそうなのが、東京ディズニーランドの大規模再開発計画です。
オリエンタルランドは投資家向けに、他のどこにもない体験を独自開発で提供し、エリア一体の再設計を含む大規模開発を進める方針を示しています。つまり、マジックキングダムから移植されたエリアを、オリジナルのアトラクションで作り替えていくということです。

添えられたコンセプトアートには、Mr.インクレディブルのコースター、『カールじいさんの空飛ぶ家』をテーマにしたアトラクション、モアナのボートライドを加えたアドベンチャーランドが描かれています。スイスファミリー・ツリーハウス、ジャングルクルーズ、ウエスタンリバー鉄道などの撤去も示唆されています。
このコンセプトアートの中身は、2022年頃の「青空妄想セッション」と同じ扱いで捉えるのが賢明です。ただ、あの一帯がいつか今とは見違えるほど変わる、という方向性は動かないでしょう。
トゥモローランドの工事が終わりに近づく今、アドベンチャーランドかウエスタンランド、あるいはその両方の大規模再開発は、華やかなD23 Expo発表になり得ます。
パリ・上海・アブダビ・香港の行方
ディズニーランド・パリのライオン・キング
前回のD23 Expoで、ディズニー・アドベンチャー・ワールドにライオン・キングの新エリアが登場することが発表されました。キャラクターグリーティングやテーマダイニング、ショッピングに加え、目玉となるウォーターフリュームライドが用意されます。

スプラッシュ・マウンテン風のこのアトラクションは、プライドロックの下へと潜り、子供から王へと成長するシンバの物語をたどるものです。より多くのコンセプトアートや先進的なオーディオアニマトロニクスの映像公開が期待されます。
ディスカバリーランドへの願い
パリのディスカバリーランドについては、「ハイパースペース・マウンテン」の一時的なオーバーレイを終え、1995年当時のオリジナル版に戻す、という最も現実的な一手が考えられます。フランスのファンにそろそろ報いてほしいところです。
上海の第2パーク
誰もが今年こそ上海ディズニーランドの第2パーク発表の年だと考えていました。私もそう思っていましたが、10周年の華やかな式典でも動きがなかったため、少し自信が揺らいでいます。

上海の発表は国有企業である申迪グループの都合で行われるため、彼らの利益にかなう場と形で公表されます。ディズニーが主導権を握っていない分、予想が難しいのが実情です。
ディズニーランド・アブダビの近況
ディズニーランド・アブダビも似た構図です。ただ、ミラルグループとUAE側はこのプロジェクトを国際的に広めたいと考えており、そこに大きな違いがあります。

ディズニーの評判と威信は重要で、可能な限りスポットライトを当てたいはず。少し抽象度の下がったコンセプトアートが2〜3枚、あるいは具体的なアトラクションが1つ2つ言及される程度かもしれません。

開業は当分先で、以前の予想では2033年11月頃、幅を持たせても2032年から2036年のどこか。個人的には後ろ寄りだと見ています。本格的な大発表は2030年のD23 Expoになりそうです。
香港のマーベルエリア
香港ディズニーランドと上海ディズニーランドでは、マーベルのアトラクションが建設中です。これらについては、より詳しい情報が語られると見て間違いないでしょう。

おそらくマーベルのポートフォリオを扱うコーナーで、DCAのアベンジャーズ・キャンパスとあわせて紹介されるはずです。海外パーク全体を巡る短い映像モンタージュがあれば、こうした話題が凝縮して披露されるかもしれません。
最後に、東京ディズニーシーの夜の情景も一枚。次々と明かされるであろう新エリアの完成イメージを眺めながら、実際の開業を待つ時間もまた、ディズニーファンならではの楽しみです。


2026年のD23 Expoは、アメリカの2パークが既知計画の詳細を埋める一方、海外パークから予想外の大発表が飛び出す可能性を秘めています。とりわけ注目は東京ディズニーリゾート。ポートディスカバリー拡張やトゥモローランド刷新の続報に期待が高まります。

