ウォルト・ディズニー・ワールドは、開業から50年以上を経てなお進化を続けています。けれど、変わることと、変わらずに愛され続けること。その両立はけっして簡単ではありません。
先日行われたメディア向けパネルで、ディズニーの幹部たちが「クラシックな体験へどのように再投資しているのか」を語りました。今回はその哲学と、これからのアトラクション更新計画をご紹介します。
この規模のリゾートに欠かせない投資
現在のウォルト・ディズニー・ワールドは、6つのテーマパークとウォーターパークに100を超えるアトラクションや体験を擁しています。25以上のリゾートホテル、29,000室を超える客室も含めれば、その規模の大きさに改めて驚かされます。

この巨大なリゾートを一年中魅力的で信頼できる状態に保つため、ディズニーは既存のアトラクションやリゾートに毎年数億ドル規模の投資を続けているといいます。
施設資産管理ディレクターのアレック・ラス氏によれば、この取り組みを支えるのは4,000名を超えるキャストたち。エンジニア、建築家、施工管理者、園芸家、大工、塗装職人など、多彩な専門家が年間何千ものプロジェクトを完遂しています。
私たちの仕事には、ビッグサンダー・マウンテンの鋼鉄製レール全体を交換するような大きなものから、夜のうちにキュー(待機列)のカーペットを張り替える小さなものまであります。ゲストが期待する品質と細部への配慮を守るとき、あらゆるディテールが大切なのです。—— アレック・ラス氏
ゲスト体験を最優先に考える
こうした再投資プロジェクトは、新規開発や拡張と同じ厳密さと長期的な視点で計画されています。マジックキングダム担当副社長のサラ・ライルズ氏は、チームが何年も先までスケジュールを組み立てていると語りました。
その目的は、ゲスト体験を守り、リゾート全体のキャパシティを維持し、必要な場所と時期に投資を行うこと。24時間ゲストが滞在するリゾートでは、その難しさもまた格別です。
リゾート運営担当副社長のケリー・ブレイクリー氏は「私たちのリゾートは、多くのゲストにとって第二の我が家。訪れたときに、その心地よさを必ず感じてほしい」と語っています。

チームは、ゲストへの影響を最小限にするための工夫も重ねています。たとえば「ロックンローラーコースター・スターリング・ザ・マペット」では、プレショーだけを先に閉じる段階的なクローズを採用。リテーマに必要な休止期間を短縮しました。
シンデレラ城の改修も、その好例です。作業の大半を夜間に行い、高所リフトも正午までには片付けたため、日中はいつもの完璧な城の眺めが楽しめたそうです。ディズニー・フォトパスのチームは、午前中の写真からクレーンを消すAIモデルまで新開発したといいます。
ノスタルジーと進化のバランス
幹部たちは、ゲストが変化に対して慎重になりがちなことも理解しています。とりわけ幼い頃から通い、大切な思い出をアトラクションに重ねてきた人にとっては、なおさらのことでしょう。
ウォルト・ディズニー・イマジニアリングのマイケル・ハンドゲン氏は「変更を加えるときは、その気持ちに細心の注意と思いやりを持つよう努めています」と話します。

更新の判断には、丁寧なリサーチが欠かせません。サラ・ライルズ氏は「データやゲスト調査、フィードバックを活用して、どこに再投資すべきか、いつ再構築のときなのかを見極めている」と語ります。
その効果は数字にも表れています。カントリーベア・ミュージカル・ジャンボリー、バズ・ライトイヤーのスペース・レンジャー・スピン、そしてビッグサンダー・マウンテン。いずれもリニューアル後にゲスト満足度が明らかに向上したそうです。
ポップ・センチュリー、アニマルキングダム・ロッジ、ポート・オリンズ・リバーサイド、ベイレイク・タワーといったリゾートの改装でも、同じく高い成果が得られているといいます。
これから予定されている再投資
再投資の計画はまだまだ続きます。なかでも注目したいのが、2027年に予定されているウォルト・ディズニーのカルーセル・オブ・プログレスの更新です。

公開されたコンセプトアートには、雪山を望む大きな窓や円形の天窓、暖炉、そしてロボットや愛犬とともに過ごす家族の姿が描かれています。近未来的でありながら、どこか温かみのある空間です。
カルーセル・オブ・プログレスのような名作に手を加えるとき、イマジニアたちは最大限の配慮を払っています。このプロジェクトのチームは素晴らしく、アトラクションの遺産を深く大切にしながら、未来の世代のために新たな希望を吹き込もうとしています。—— マイケル・ハンドゲン氏
さらにアート・オブ・アニメーション・リゾートやボードウォークにも、これからの展開があると示唆されました。
マイケル氏はこう締めくくっています。「愛されているものに手を加えるなら、見つけたときより良くして残さなければならない。私たちは常にその基準に責任を持つべきです」。
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ディズニーは毎年数億ドルを既存アトラクションに再投資し、ノスタルジーと現代的な魅力を両立させています。ビッグサンダーやバズ・ライトイヤーは満足度が向上し、2027年にはカルーセル・オブ・プログレスの更新も控えています。「見つけたときより良くして残す」という姿勢こそ、名作が愛され続ける理由なのでしょう。

